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HAIRSALON olive

男子専科

すっかり秋の気配。
お洋服屋さんも秋冬物が並びはじめました。
ということで今回は男性のファッションについての書籍紹介でもしてみましょう。

仕事柄お洋服が好きです。
しかし、何をもって“お洒落”を定義付けるのかは個性や好みにもよるし
洋服を知れば知るほど複雑になります。
かといって難しく考えるものでもない。
所詮“洒落”でもあるのです。

ファッションは“着飾る”“楽しむ”“整える”以外に
“他人を不快にさせない”という大切なポイントがあると思います。
それにはTPOに合った服装やその服装の起源なんかを知ると
ハズさずに着こなせる“洒落”を楽しめるのかなぁ。。なんて考えてます。

で、そんなキッカケになるような本を四冊ほど。
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まずは『TAKE IVY』
ここ数年ファッション誌でよく見る「アイビー」や「プレッピー」という言葉がまだ日本にないような時代
(確か‘65年)にそのキッカケを作った写真集の再発。
何度か再発はされたけどほとんど増刷されなかったためずっとプレミアがついていて
先日めでたくまた出版されました。
当時のNYやボストンの大学のキャンパスのリアルを写した写真は当時の若者(今の50~60代)を興奮させたことでしょう。
これが今見ても何とも新鮮!
一つのファッションのルーツがここにあります。

次は『酒脱自在』
著者の遠山周平さんは服飾評論家としてモードからクラッシックまで造詣が深く
この本ではフォーマルからカジュアルまでをいろいろなカテゴリーで、「これは持っていると便利」的なアイテムを分けて解りやすく解説。
例えば“スーツ編”“シューズ編”から“Tシャツ編”“下着編”まで。
ワードローブを見直したい方はそのキッカケになるかも。

次は『白洲次郎の流儀』
吉田茂元首相の特使として、“プリンシプル=原理、原則”を日本の政治に唱えた男。
彼の経歴や肩書きは語り尽くせないが、当時の日本人として、英国ケンブリッジの生活で身についた洋服の着こなしは(スーツだけでなくジーンズも)その容姿も手伝ってとてもかっこいい。
そして終戦後の日本人として、アメリカ人に屈しない姿勢と堂々とした風格は現代人にも見習うところがあるはず。

最後は『男の作法』
池波正太郎さんは「鬼平犯科帳」などで知られる小説家。
そのプライベートは美食家としてもしられています。
そばの食べ方からうなぎの食べ方など、うっとうしいほどの薀蓄がおもしろい。
そして身に着けるものにもかなりのこだわりがあったようです。
例えば、「身だしなみをととのえるということは、鏡を見て本当に他人の目でもって自分の顔だの体だのを観察して、(中略)客観的に判断できるようになることが、やっぱりおしゃれの真髄なんだ。」
と、いうような理念をもちながらスーツや和服、眼鏡の選び方なんてものが書いてある。
もちろん現代の考え方とは違えど、自分の好きなものにこだわりをもっていることがかっこいい。
長野県上田市にある記念館を訪れた時に見た着物、スーツ、帽子、ステッキは今も記憶に残ります。

と、なんだかかなり渋いセレクトになってしまいました。
年かな。。。^^;

しかし、お洒落を楽しむなら知っておいて損のない本たちです。
ぜひ若い人にも読んでほしい。
そして、尖がった前髪と尖がったがつま先が後にも先にも間違いであることに気付きましょう。。。
by olive060502 | 2010-09-21 18:45 |